
NISAの基礎非課税の仕組みと、制度がカバーしないリスク
NISAの基礎NISAで混同しやすいのは、「年間に買える枠」と「保有できる総枠」です。売却して戻るのは取得金額に相当する総枠で、翌年以降に使えます。売った直後にその年の年間枠が増えるわけではありません。この違いを、利益と損失の両方の例で説明します。
この記事の内容 8項目
つみたて投資枠と成長投資枠
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| 項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 対象商品 | 一定の条件を満たす投資信託等 | 上場株式・投資信託等。一部除外あり |
| 非課税保有期間 | 無期限 | 無期限 |
両枠の年間上限は合計360万円です。非課税保有限度額の総枠は取得金額で1,800万円、そのうち成長投資枠は1,200万円までです。上限まで投資する義務はありません。
売却後の枠は翌年以降に再利用できる
商品を売却すると、その取得金額に当たる非課税保有限度額を翌年以降に再利用できます。売った金額が、その年の年間投資枠に直ちに加算される仕組みではありません。
たとえば取得金額50万円の商品を60万円で売った場合、総枠の再利用で基準になるのは50万円です。これは制度の計算例で、利益が得られる見込みを示すものではありません。
50万円で買った商品を売ると、総枠はどうなる?
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| 取得金額 | 売却金額 | 翌年以降に再利用できる総枠 |
|---|---|---|
| 50万円 | 60万円(利益10万円) | 50万円分 |
| 50万円 | 40万円(損失10万円) | 50万円分 |
どちらも再利用できる総枠は50万円です。ただし損失10万円が戻るわけではありません。また、翌年の買付にも年間投資枠の上限があるため、売却分が年間上限に上乗せされるわけではありません。制度の根拠は金融庁のNISA案内で確認できます。
利用できる人と金融機関
その年の1月1日時点で18歳以上の国内居住者等が対象です。NISAで買付できる金融機関は一人につき同じ年に一つです。金融機関は年単位で変更できますが、変更の時期やその年の買付状況に条件があります。すでにNISAがある場合は、二重に申し込む前に確認します。
非課税でも費用と損失はある
売買手数料や投資信託の信託報酬、為替関連の費用などは、制度とは別に確認します。値下がりによる損失も起こります。NISAで発生した損失は、課税口座の利益との損益通算や繰越控除の対象になりません。
国内上場株式等の配当を非課税で受け取るには受取方式の条件があります。外国株では現地での課税が残る場合もあります。個別の税務の扱いは金融機関・税務署等の正式な案内をご確認ください。
口座開設・積立設定・買付成立は別の段階
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| 段階 | 確認する表示 | ここで起きやすい勘違い |
|---|---|---|
| NISA口座の開設 | 審査・開設の完了状況 | 申込みを送った時点で開設済みと思う |
| 積立の設定 | 商品、口座区分、金額、引落方法、開始予定 | 設定した当日に買付済みと思う |
| 買付の成立 | 注文履歴・約定履歴・保有残高 | 設定が残っていれば毎回買えていると思う |
積立開始日や引落日は金融機関と決済方法で異なります。設定変更の締切を過ぎると次回分へ反映されないこともあります。商品名だけでなく、口座区分がNISAか、どちらの投資枠かまで見ると、意図しない課税口座での注文に気づきやすくなります。
口座の比較で確認すること
- 検討する商品が取扱対象か。
- 積立の設定・変更・停止をどの画面で行うか。
- 売却・出金・他社への変更にどの条件があるか。
- 手数料の無料条件と対象外費用は何か。
証券口座の比較で確認項目を整理する。商品を決める前のお金の整理は、少額投資を考える前にで説明しています。
よくある疑問
つみたて投資枠と成長投資枠を別の会社で使えますか?
同じ年に両枠を別々の金融機関で使うことはできません。金融機関の変更は年単位で可能ですが、その年の買付状況と手続期間に条件があります。
NISAの損失を、課税口座の利益から差し引けますか?
できません。NISA口座の損失は損益通算や繰越控除の対象外です。「税金がかからない」という利点と、この損失の扱いを両方理解する必要があります。
NISAなら投資信託の保有費用もゼロですか?
ゼロにはなりません。信託報酬など商品の保有費用は別に発生します。買付手数料が無料でも、目論見書の「手続・手数料等」の欄を読みます。
確認した情報源
制度・サービス条件の確認日:2026年9月12日。申込前に最新の公式案内もご確認ください。